蓄電池コラム

中部電力とイオンがタッグ! 2019年問題から新サービス誕生へ

公開日:2018.12.10 / カテゴリ:2019年問題、固定買取制度

卒FITに商機見い出す

2019年11月以降、再生可能エネルギーの固定価格での買い取りが順次終了していくことを踏まえ、卒FITから新たなビジネスが生まれようとしています。

特に注目を集めているのが、中部電力株式会社(愛知県名古屋市)とイオン株式会社(千葉県千葉市)が、11月12日に基本合意に関して発表した『再生可能エネルギーの活用に向けた新サービス』です。

余剰電力がWAONポイントに

新サービスの対象者は、住宅用太陽光発電の固定価格買取制度(FIT制度)による買い取りが終了する中部電力管内のユーザー。

その仕組みはというと。

家庭の太陽光発電による余剰電力を中部電力が募り、余剰電力をイオン店舗へ供給、電力を提供してくれたユーザーに電力量に応じてイオンから「WAON(ワオン)ポイント」をプレゼントするというもの。

WAONポイントは、イオンの電子マネー『WAON』に交換することで、イオングループ内外のWAON加盟店全国約41万1千カ所(2018年9月末現在)で買い物時に利用できます。

中部電力では、2019年11月以降に再生可能エネルギーの固定価格での買い取りが順次終了し、余剰電力の取り扱いが大きな課題となる「2019年問題」を見据え、家庭で発電した電気をさまざなま形で取り引きできる『これからデンキ』のサービス提供に向けた準備を進めています。

新サービスもその一環で、卒FITの電気を新たなビジネスへと転換する試みです。

脱炭素社会の実現へ

一方、イオンは「脱炭素ビジョン2050」を掲げており、2050年までに店舗で排出するCO2等を総量でゼロにすることを目指しています。この実現に向けた中間目標として、2030年までに店舗で排出するCO2を総量で35%(2010年対比)削減することを定めています。

今回、中部電力と連携することで、余剰電力の提供を受け、店舗運営のCO2排出量削減施策を展開します。イオンは「再生可能エネルギーの利用を拡大することで、脱炭素社会の実現に向けて取り組んでいきます」と意気込んでいます。

この新サービスの提供時期は、2019年11月中を予定しているとのことです。

太陽光発電の電力を蓄電池にためて自家消費で電気代を抑えつつ、余剰電力を無駄なく活用する新サービスにも要注目です!

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