ハイブリッド蓄電システムとは
公開日:2018.7.16 / カテゴリ:太陽光発電
目次
2019年にFIT法が終了します。
次世代の発電システムであるとして一世を風靡した太陽光発電は、2019年に10年間にわたる期間として定められていた買取期間の終了を迎えます。
もちろん、自家発電した電力を自宅で個人的に使用する目的で導入した方々が多いのは事実ですが、中には当初から電力会社に売電する事を目的とした収益源として導入していた方も居ます。
しかし、2019年に期間の終了を控えているため業界では新たなテーマに注目が高まっており、それは売電ではなく自家消費に絞って考えるという事です。
注目度の高さから市場における取引額も金額が大きくなっており2016年度においては住宅用と業務用、公共産業用を合わせても653億円であったものの2024年度には3684億円にまで大きくなると算出されている程です。
次世代の発電方式「ハイブリッド蓄電システム」
注目度が大変高くなっているハイブリッド蓄電システムとは、従来の太陽光発電よりも圧倒的に電力の発生を効率化させた次世代の発電方式です。
そもそも、住宅の屋根に取り付けて発電を行う場合には電力を生み出しながら消費していくためのシステムと、蓄電をしていくためのシステムの2つが必要になりますし、各々で一つずつパワーコンディショナーを設けなければなりません。
パワーコンディショナーというのは、ソーラーパネルで得たエネルギーを家庭で使用可能にすべく変換を行う装置の事を指し、具体的に行われている処理は直流を交流に変換し家庭で利用可能にするという事です。
ところが、蓄電を行うとなれば一度交流に変換された電力を再び直流に戻さなければならないためパワーコンディショナーが2台必要になるのですが、電気というのは変換を繰り返す度にロスが生まれてしまうので結果として本来よりも小さな電力しか蓄電する事ができずに非効率的です。
そこで、ハイブリッド蓄電システムでは従来であれば2つあったパワーコンディショナーを1つに集約させているので、双方でやり取りをする度に電力が落ちてしまうといった事が解消され、本来の電力のまま蓄電可能になります。
これまでは太陽光発電から得た電気は消費もしくは蓄電のどちらか一方しか利用する事ができなかったため、外出中で電気を使用しない時には蓄電しておき、在宅中は太陽光発電から電力を得るという向き合い方が行われてきました。
取り分けて不便は無いものの、停電している時は生み出した分だけ消費していくという心理面での懸念材料があるのは事実ですが、ハイブリッド蓄電システムなら停電している時でも電力消費をしつつ、蓄電池に蓄電ができ安心感が高められます。